公益財団法人日本医療機能評価機構(以下「評価機構」)は、国民の健康と福祉の向上に寄与することを目的とし、中立的・科学的な第三者機関として医療の質の向上と信頼できる医療の確保に関する事業を行っております。
病院機能評価は、1997年4月の事業開始から現在まで、病院の組織横断的な質改善活動を支援するツールとして多くの病院に活用いただいており、病院数で全国の約25%(病床数では約40%)が認定されています。2020年以降、新型コロナウイルス感染症の影響で訪問審査を延期せざるを得ない場面も少なくありませんでしたが、難しい環境の中でも継続して受審いただいていることに心から感謝申し上げます。
また、2015年に策定した「次世代病院機能評価のアジェンダ」に基づき、狭義の病院機能評価事業に加え、継続的な質改善の取り組みを支援する「患者満足度・職員やりがい度活用支援」「医療安全文化調査活用支援」、継続的な質改善を担当する病院職員を育成する「医療クオリティ マネジャー養成セミナー」等を実施し、病院の質改善活動を多方面から支援しています。
質向上のツールの一つとして広くご活用いただければ幸いです。

2023年4月
公益財団法人 日本医療機能評価機構
常務理事 橋本廸生

病院機能評価事業では、社会や医療環境の変化、病院のニーズ等に応じて病院の機能をより適切に評価し、病院の質改善活動を支援できるよう、定期的に評価方法の改定を行っています。2023年4月からは3rdG: Ver.3.0という新しい評価項目体系の運用を開始し、これまで特定機能病院を対象とする機能種別「一般病院3」で用いられていたカルテレビューなどの評価手法を他の種別にも展開していくこととなりました。
第三者評価が認識されるにつれて、診療報酬改定やがん診療連携拠点病院の要件見直しにおいて、「第三者による評価を受けていること」が必須要件または努力義務として取り扱われるなど、その成果の活用も見受けられます。質改善活動に継続的に取り組むだけでなく、外部評価を利用して客観的に自院を定期的に評価することの意義がさらに高まってきていると感じております。
医療関係者の皆様、患者・家族等医療を享受する立場の皆様に幅広くご支援をいただき、医療の質・安全の向上に貢献してまいりたいと考えています。引き続きご高配を賜りますよう何とぞよろしくお願い申し上げます。

2023年4月
公益財団法人 日本医療機能評価機構
執行理事(病院機能評価事業担当)長谷川友紀

橋本 廸生

Michio Hashimoto

長谷川 友紀

Tomonori Hasegawa